今回のお話は、「新型コロナウイルス 現場病院薬剤師の現状とお願い」についてです。
内容は、ブログで書くにはシビアな内容ですが、最前線で働く私達の声が少しでも届けばとこの記事を書きます。
そして、自分自身で守れる病院内待ち時間中のコロナウイルス感染対策法をお伝えいたします。
私は病院薬剤師をしておりますが、別記事で、特別ゲストとして調剤薬局併設ドラッグストア薬剤師である「そーちゃん」にお越し頂いています。
後ほどに、「そーちゃん」からも記事をドラッグストア 目線で書いてもらいます。
病院・ドラッグストアの2方面から、現場の新型コロナウイルスの実情をお話し出来ればと思います。
発熱者の来院・COVID-19検査について
保健所からの指導で、患者さんは指定医療機関受診する様に指示されている現状があります。
私の勤めている病院では、新たに診療科を設けて、他の患者さんと接しない様に来院して頂いています。
患者さんへは、事前に電話で必ずマスクを着用する事・また他の患者さんとは別の入り口(夜間帯窓口)から、来院する旨を伝えています。
当病院では、おおよそ1日に4~5人検査へいらっしゃいます。
診断にあたり、基本的には肺のCTとPCR検査で行っています。
COVID-19疑い患者への処方薬
勿論、現状では完璧な治療薬はなく、先生方は「対症療法」として薬を処方しておられます。
根本的なウイルスの治療では無く、咳や熱などの症状を治療薬で抑えて、身体の免疫機能で頑張って治す治療です。
検査には数日の期間を有する為、その日は帰宅するとるという流れが殆どです。
検査当日の処方薬は、
・咳止め(メジコン・デキストルメトルファン)
・抗生剤(クラリス・クラリスロマイシン)
・解熱剤(カロナール・アセトアミノフェン)
以上を、1週間分の処方が多くを占めています。
これは、一例であり先生方によって処方内容は異なるので詳細に決まっているわけではありません。
発熱患者さんとのお話と伝えたい事
お薬をお渡しする時には、患者さんとお話しします。
その時に感じる事は、「心の不安を感じていらっしゃる」という事です。
しかし、発熱があるからと言っても確実にコロナというわけではありません。
この世からコロナ以外の感染症が無くなったわけではなく、インフルエンザや普通の感染症といった可能性もあります。
重症コロナ患者さんの入院について
呼吸障害など、重症になると即時入院となっております。
しかし、入院患者数は、隔離病棟設立日に80%、次の日には100%へ達していました。
退院されても、即日に新しい感染者が入院されており、常に100%埋まっています。
コロナ陽性の患者さんは隔離しなければいけない為、必然的に病床数を減らさなければいけません。
また、隔離病棟では医療従事者も人数を制限しているので人員も少ない状態です。
ニュースで言っている様な、「医療崩壊」も現場の現状を見ると近いのだと感じています。
病院薬剤師としてお願いしたい事。病院待ち時間のコツ
早く薬を用意してよ!!!早く帰りたいのよ!!!
と患者さんからご要望を頂く場面も増えて参りました。
勿論、お気持ちは痛いほど分かります。
お薬をお待たせしてしまっている事は、本当に申し訳ないと思っております。
しかし、薬剤師・医療従事者の人数は変わりありません。
そして、医療従事者全ての人も同じように不安を感じています。
どうか、待ち時間で怒らないで下さい。
・待ち時間は、どうしても変えられないので病院に長時間滞在したくない方は、1度外へ外出して頂いてから戻って来て薬を受け取って下さい。
・出来るだけソファー・ドア、階段の手すりなどの病院の施設への接触回数を減らす。
・とにかく、「顔」を触らない事。
・マスクをすること。
・人と人との距離をとること。
以上を徹底して、自分自身で守れる感染対策をしましょう。
お願いします。